日本のamazonは、これまで個人で出版するには、電子書籍(いわゆるキンドル本)での出版しかありませんでした。そこに、紙でも出版できるペーパーバックのサービスが追加され、個人でも紙媒体の本が出版できるようになりました。
これまで、キンドル本を何冊も出していて、さらに、商用出版もしている作家(こら!そこ、笑うな!w)としては、見逃せないニュース。
はてさて、どこまで使えるのか、また、従来の自費出版とは、どう違うのか、そして、稼げるのかどうか、検証してみました(あ、これは、2021年10月26日時点での情報を元に検証しているので、その後、条件などは変わることがあるので、最新の情報はアマゾンのキンドル・ダイレクト・パブリッシングをご覧ください)。
ペーパーバックの特徴! 特に自費出版と比較。
まず、KDP(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)のヘルプを見ると、こんなことが書かれています。
https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G94PFFAUYSQKLM5Y
ペーパーバック (ソフトカバー本とも呼ばれます) は、接着剤で柔軟性のある段ボール製の表紙を貼り付けた紙の本です。ペーパーバックにはブックカバーは含まれていません。KDP では、3 種類のインク (白黒、標準カラー、プレミアムカラー)、2 種類の用紙タイプ (白とクリーム)、独自のサイズを含むさまざまな判型を提供しています
ペーパーバックは、日本では見ることがほとんどない印刷本なのですが、カバーがなく、厚紙の表紙の本です。


日本で販売している本は、小さな文庫本であってもカバーがついているので、ペーパーバックの本はどうしても安っぽい感があるのは否めません。
海外ではペーパーバックという言葉があるぐらい一般的なのですが、
なぜ日本の本にはカバーがついているのかというと、本の販売・流通の仕組みに理由があります。今回は話がそれてしまうので、書きませんが知りたいって要望が多ければ、記事にしますね。
さて、アマゾンのペーパーバックは、こんな特徴があります。
・注文が入ってから印刷・製本し、発送までしてくれる(在庫を抱える必要がない)
・PDFをそのまま印刷するので、キンドル電子書籍のように端末によって異なるレイアウトに悩まなくていい
・本のサイズは、10.3センチx18.2センチから21.0センチx29.7センチまでの12サイズから選択
・白黒(用紙は白かクリーム)、カラー(プレミアムカラー)から選択
・ページ数は24ページから829ページまで
在庫を抱えなくていいというのは、めちゃくちゃ大きい。
よくある自費出版では、300部印刷したら自分で管理することになるので個人なら家に段ボールを置いておくスペースが必要。そもそも、重たい(笑)。
自費出版と比べると・・・
自費出版
・レイアウトや原稿のチェックも対応
・印刷した書籍は著者が管理(在庫を抱える)
・注文を受けたり、発送は著者
・一度、印刷したら修正がきかない(新たに出版することになる)
アマゾンのぺーパーバック
・誤字脱字などのチェックはしない
・レイアウトに合った入稿しないと申し込めない
・印刷、製本、発注までアマゾン任せ
・原稿を差し替えることが可能
こう見てみると、個人で小規模に試してみるには、アマゾンのペーパーバック、いいじゃね?って思いますよねw
気になる「印刷代」はいくらになるのか?
ここ!重要です!!w
オンデマンド印刷(注文を受けてから印刷)になるので、いわばコピーして製本するようなもの。となると、1冊当たりの印刷代が気になりますよね。
なんとアマゾンさん、しっかりと簡易計算できるページを用意してくれています!!
https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/GSQF43YAMUPFTMSP

ただ、注意書きがあるように実際の価格は設定してみて分かるようなのであくまでも概算になります。
例えば、白黒(用紙白)で50ページだと・・・

印刷代は400円ですが、それに送料などなどが加算されて、最低希望小売価格の666.67円以上にしなければなりません。
ページ数と最低希望小売価格の関係を調べてみました。

そうなのです!!
白黒の場合、100から110ページが一番低く658.33円で、カラーの場合、50ページが一番低く625円になります。
このグラフから分かることは、最小ページ数の24ページで作ろうが110ページで作ろうが、印刷等の原価は変わりません。
言い換えれば、読み手からすると、ペラペラの24ページで届くよりも、100ページの方が「本」という感覚になるので、極力100ぺージは確保しないと!ってことになります。
カラーの場合は、24ページと50ページでは、200円近く原価が違ってくるので、どうせなら50ページ以上で作った方が購入者への満足感が高くなると思われます。
なので・・・・
白黒 100ページ、カラー50ページを目指そう!!
ということになります。
電子書籍との兼ね合いは?
KDPでは、電子書籍とペーパーバックの両方を出版することが可能です。
電子書籍は99円以上2万円以下で自由に価格設定ができて、ペーパーバックは、上記の希望小売価格以上3万円以下で設定できます。
一般的には、電子書籍の方が価格を安く設定することがありますが、その差が大きすぎると、さすがにペーパーバックが売れません。
写真集やコミック、絵本などでは違うかと思いますが、とはいえ印刷のクオリティで写真などはどこまで満足感がでるかやってみないと分からないところがあります。
現状、販売されているものを見ても電子書籍とペーパーバックの差が大きくて、ペーパーバックは売れるのかなぁって思ってしまいます。

かといって、電子書籍の価格を上げてしまうと、商用出版で販売されている書籍に近くなっていく(1000円以上の価格)ので内容を充実させる必要がありますし、さらに、1250円以上になると電子書籍のロイヤリティは70%から35%になります。
参考
日本のマーケットプレイス (Amazon.co.jp) 向けの価格設定
よほどうまく値付けをしないと、電子書籍が高くなって売れない、あるいは、ぺーパーバックが高く見えて売れないということになってしまいそうです。
もちろん、これは、一般的な話であって、ジャンルによっては違うとは思いますが、最初に書いたように、『ペーパーバックは、カバーのついていない厚紙の表紙の本』であることも考慮しましょう。
では、ビジネスとして、ペーパーバックで稼ぐにはどうすべきか?
これまでのことを考慮して考えると、以下のようなパターンがあるかなと思います。
パターン1
ペーパーバックのみ販売する
電子書籍をなしにして、ペーパーバックのみにします。そうすれば電子書籍の価格に悩むことはありません。
実際、アマゾンで見てみると、写真集(アダルト系は特に!)はペーパバックのみってのが目立ってますね。写真集などは、どれぐらい売れるのか見込めないので、在庫を抱えないペーパーバックはリサーチする上でも有効な手段のように感じます。
子供向けの絵本や、コミック本などのテストマーケティングに使うのも一つでしょう。
パターン2
電子書籍の「図解本」としてペーパーバックを販売する
これ、今後出てきそうな予感がします(って、私もちょっと考えてますw)。
よくビジネス書で、売れた本の内容に沿って「図解Webマーケティングがよくわかる本」とかありますよね?
あるいは、「まんが版スマホ時代の販売戦略」といったものも後から出てきます。
最初に文章でかっちりと書いた電子書籍を出して、その後、ペーパーバックで図解本やまんが版を出版するのは、値段が違っていても違和感がないし、時間をかけずにサクッと知りたい人向けになるので、購買する人たちも違います。
パターン3
電子書籍と同じペーパーバックを販売し、自分で購入して販促ツールにする。
企業などが使える手法かと思います。部数にもよりますが、印刷業者に依頼して本を300部とか500部とか作ってもらうのなら、印刷業者の方が安くなりますが、数十部とか100部以下、一気に配るわけではない場合は、アマゾンを印刷屋さん代わりにつかうのも一つ。
それに、先に書いたように原稿を差し替えられるので、毎年、修正が必要な内容とか追記したいことが増えていくなどあれば、ペーパーバックの方が無駄になる本がないので、いいですよね。
とまあ、3つのパーンを考えてみました。
アマゾンのペーパーバック、考えれば他にも様々な応用方法があるでしょうが、今回の記事が参考になれば幸いです。
って、書いたところで思いついたアイデアを追加!!!
パターン4
テキストやワークブックを販売する!
紙で印刷されたものの大きなメリットは、書き込めること!
なので、例えばセミナーのテキストや練習問題、ワークブックを販売し、セミナーはZoomやYOuTubeで行って、参加する条件として『アマゾンでテキストを買っておいてねー!』ってのが、かなりいけるかも。
印刷して在庫を抱えて、注文が入ったら発送するとか大変ですよね。
だったら、そこは、アマゾンのペーパーバックでやれば楽になります。それに、セミナーの参加代って考えれば、3千円とか5千円とかでも問題ないでしょう。
でも、ほんと、つくづく、こういうのを調べると商用出版って、すごいなぁ!!って思います。
私の本でも、200ページの書籍が1430円ですからね!!(と、さりげに宣伝www)
